安倍元総理「国葬」9月27日に日本武道館で決定 松野長官「無宗教形式で簡素、厳粛に行う」
安倍晋三元総理大臣の国葬について、政府は22日朝の閣議で、9月27日に東京の日本武道館で行うことを決定しました。
岸田総理が国葬を決断した背景には、自民党内の保守派への配慮と弔問外交での成果を狙うなどの政治的判断があったものとみられます。
葬儀委員長は岸田総理が務め、費用は全て国が負担することになります。松野官房長官は、会見で「無宗教形式で簡素、厳粛に行う」と述べました。
政府は国葬とする理由について、憲政史上最長の8年8か月にわたり総理の重責を担ったことや、内政や外交で実績を残したことなどを挙げています。
しかし、野党からは「国民に弔意を強制することにつながる」などと反対の声があがっています。
岸田総理が国葬を決断したことについて、総理周辺は「総理の強い思いがあった」と話していますが、自民党内からは「国葬を求める保守派との対立を避けて、先手を打った」「国葬に参列する海外の首脳と会談し、岸田総理が安倍元総理の継承者と印象づけるメリットもある」と指摘する声もあります。
どのような場合に国葬とするかの明確な線引きはなく、費用は国費でまかなわれることから、岸田総理には丁寧な説明が求められます。