衆参5補選 自民党4勝1敗「結果はよかったが中身が悪い」厳しい声 大接戦…“341票差”も
23日に行われた衆議院、参議院、5つの補欠選挙で、自民党が4勝しました。しかし、英利アルフィヤ氏が約5万票を獲得し初当選した千葉5区は、2番手との差が4900票あまりとなるなど、“僅差の勝利”となったため、自民党内からも「結果はよかったが、中身が悪い」など厳しい声が上がっています。
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24日午前7時ごろ、和歌山市の街頭に立っていたのは、23日の補欠選挙で唯一、自民党に勝利した日本維新の会・林佑美氏です。
和歌山1区に当選した日本維新の会・林佑美氏
「母親目線、女性目線を大切にした子育て支援を充実させたい」
有権者に早速、当選のお礼の挨拶をしていました。
自民党が4勝1敗の勝ち越しとなった今回の補欠選挙。安倍元総理大臣の死去にともない補選が行われた山口4区では、安倍昭恵さんなどから要請を受けて出馬した、自民党の吉田真次氏が初当選しました。また、千葉5区では「政治とカネ」の問題で、自民党議員が辞職するという逆風の中、自民党の英利アルフィヤ氏が初当選を果たしました。
今回の結果について、茂木幹事長は「(岸田)政権に対して前向きな評価、国民の皆さんからいただいたと思っております」と一定の評価を示しました。
しかし、英利アルフィヤ氏が約5万票を獲得し初当選した千葉5区は、2番手との差が4900票あまり。また、山口2区で父の地盤を引き継いで、6万票あまりを獲得し、当選となった岸氏も2番手との差は6000票をきっていて、僅差の勝利となりました。
山口2区に当選した自民党・岸信千世氏
「やはり接戦ということもあって、緊張感もあったので、あまり寝られなかったりもした」
さらに、参議院の大分選挙区は――
大分選挙区に当選した自民党・白坂亜紀氏
「『負けるなら早く負けてほしい』みたいな。こんな選挙ないって、みんな言ってます。これだけの僅差」
2番手との差は、わずか341票でした。
今回、立憲民主党は候補者をたてた区で全敗したものの、“ぎりぎりの戦いだった”と強調しました。
立憲民主党・岡田幹事長
「勝ったとはいえ接戦だったよね、ということは言っておきたい」
思わぬ苦戦に、政府関係者からは「勝った気がしない」という声が上がりました。また、自民党内からも「結果はよかったが、中身が悪い」など厳しい声も出ています。