盛山文科相 “統一教会”との関係「うすうす思い出し」 元2世信者からは「裏切られたという思い」との声も…
いわゆる統一教会の関連団体から選挙支援を受けたとされる問題で、6日は「覚えていない」と答えていた盛山文部科学相。7日、改めて国会で写真を示され追及を受けると「うすうす思い出してきた」と発言を変えました。教団の被害者からは失望の声も。
◇
7日の国会で、盛山文部科学相が野党に追及されたのは、世界平和統一家庭連合、いわゆる“統一教会”の関連団体から選挙支援を受けていたと報じられた問題です。
立憲民主党 西村代表代行
「いまの時点でこの写真をご覧になっても、まったく覚えていないと?」
盛山文科相
「報道があるまでは正直覚えておりませんでした。しかしながら、いま西村議員からの写真を見て、こういうことがあったのかなとうすうす思い出してきた」
6日の会見では、関連団体の集会で推薦状を受け取ったことを「覚えていない」と釈明していましたが、7日は一転。写真を見せられると「うすうす思い出してきた」などと答弁しました。
教団側との「政策協定」に当たる推薦確認書についても…
立憲民主党 西村代表代行(7日午前)
「推薦確認書の件も、盛山大臣は記憶がないんでしょうか」
盛山文科相
「こうやって推薦状を頂戴してる写真があるところを見ると、サインをしていたのかもしれませんがよく覚えておりません」
立憲民主党 西村代表代行
「『LGBT問題は慎重に』という内容もあったというふうに書かれているが、そういった内容を賛同した上で、理解した上で署名をしたんでしょうか」
盛山文科相
「十分に内容をよく読むことなくサインをしたのかもしれません。軽率にサインをしたということについては、おっしゃる通りかと思います」
事実上、教団側と確認書を交わしたことを認めました。
◇
教団への「解散命令」を請求することを決めた文科相に浮上した問題。7日の答弁を傍聴した“統一教会”の被害者は…
“統一教会”元2世信者
「率直な感想としては、盛山大臣のままでは、統一教会と戦っていくことはできないなと感じています」
“統一教会”の被害者
「国民に対するものすごく不誠実な態度。ある種の失望を感じます」
また国会では、林官房長官が教団側の関係者と面会したことがあったと岸田首相が明らかにしました。
林官房長官(7日午後)
「多数ある面会の一つであったという認識でございます」
林官房長官は「選挙活動の支援や寄付は受けていない」と述べました。
◇
有働由美子キャスター
「小栗さん、この話がなんで今また出てきたのか。この点なのですが…」
「そうですよね。2022年の秋の国会で、政治家と教団側との関係が大きく取り上げられた時ならともかく、なんでまた今…という気がしますよね」
「今は…といいますと、政府が去年10月に出した解散命令請求を受けまして、裁判所が判断を下すのを待っているタイミング。そんな今なだけに、教団側がこうした情報で岸田政権を揺さぶっているのでは…という声も与野党双方から聞かれます。ただ、これはもう推測の域を出ませんのでよく分かりません」
小栗解説委員長
「むしろ、今また出てくるなんて…。2022年秋に自民党が全議員を対象に、教団側との関係を総チェックしたタイミング、さらには去年の内閣改造で文科大臣に起用されたタイミングで、しっかりと教団側との関係というのをあぶり出せなかったのかどうか。盛山さん本人と政府側とのチェックの甘さというのが露呈した形ですよね」
小栗解説委員長
「当初『記憶はない』と言いながら7日になって『うすうす思い出してきた』という答弁。これはあまりにも私たち有権者を馬鹿にした発言と言わざるを得ません」
「教団の解散命令請求を出している責任者のこの言葉に、元2世信者からは『裏切られたという思い』『過去に関係があった盛山大臣では今後、教団側と戦っていけない』という声が出ています」
有働キャスター
「結局、あの調査はなんだったんだろうと…。こうなると自民党の調査って信用できないなって思ってしまいます。信頼回復のための調査のはずです。どうかこのままにしないでください」
(2月7日放送『news zero』より)