陸上自衛隊在籍中に複数の男性隊員から性被害を受けたと訴えている元自衛官の女性が31日、防衛省に対し第三者委員会による調査を求める要望書を提出しました。

要望書を提出したのは五ノ井里奈さんで、ことし6月まで、およそ2年間、陸上自衛隊に所属し、日常的にセクハラ被害を受けたと訴えています。

去年8月、福島県内の部隊にいたときに複数の同僚の男性隊員から性被害を受けたと申し出ました。

この件は、陸上自衛隊の捜査機関である「警務隊」が捜査を行い、ことし1月に、3人の男性隊員を「強制わいせつ罪」の疑いで福島地検に書類送検しましたが、ことし5月に不起訴処分となっています。

五ノ井さんは、こうした結果を不服としていて、31日、防衛省に対し、第三者委員会を設置して調査を行うことなどを求めた要望書を提出しました。

要望書に賛同した10万人以上の署名も提出し、五ノ井さんは「このようなことが二度とないようにして欲しい」と訴えました。

要望書を受け取った木村防衛政務官は、防衛省が現在、行っている調査の結果を踏まえ、厳正に対処する考えを示しました。