令和版“所得倍増”どう実現?野党追及
12日の代表質問は新型コロナウイルス対策などについて論戦が行われました。野党は、令和版“所得倍増計画”を掲げる岸田総理に、どう実現するのか質しました。
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2日目の代表質問に臨んだ岸田総理大臣。
与党・公明党の石井幹事長は、コロナ禍で苦しむ子育て世帯への支援について。
公明党・石井幹事長「公明党は子ども達をコロナ禍から守り抜くための特例的な支援策として、0歳から高校3年生の年代まで子ども一人当たり10万円相当の『未来応援給付』を実施すべきと考えます」
給付金の支給を求めたのに対し、岸田総理は。
岸田首相「新型コロナの影響により苦しんでいる子育て世帯などお困りの方々を守るための給付金などの支援を実行いたします」
具体的な内容は、今後検討する考えを示しました。
また、3回目のワクチン接種については、全額公費で負担する事を明らかにしました。
共産党の志位委員長は。
共産党・志位委員長「『アベノミクス』がもたらしたものは何だったか。貧富の格差の劇的な拡大でした。大金持ちが儲かれば庶民にまわってくるという『トリクルダウン』は起こらなかったのです。総理はこの事実をお認めになりますか」
岸田首相「『アベノミクス』は6重苦と言われた旧民主党政権の経済不況から脱し、デフレではない状況をつくり出し、GDPを高め雇用を拡大しました。我が国経済の成長、体質強化に大きな役割を果たしました」
こう反論した上で、成長も分配も実現すると強調しました。
日本維新の会の馬場幹事長は、コロナ対策について次のように質しました。
日本維新の会・馬場幹事長「今こそ最悪の事態への備えも含めた出口戦略を策定すべきです。出口戦略の一環として十分な補償とセットで、住民の外出自粛を徹底する“ロックダウン法制”を整備しておくべきと考えますがいかがですか」
岸田首相「欧米諸国で行われているような高額の罰金を科す厳しいロックダウンについては、我が国にはなじまないと考えますが、これまでの新型コロナ対応を徹底的に分析し、何が危機管理のボトルネックだったかを検証の上、司令塔機能の強化・人流抑制等、危機管理を抜本的に強化してまいります」
国民民主党の玉木代表が質したのは。
国民民主党・玉木代表「先週の所信表明演説からは所得倍増(計画)が消えていました。なぜ消えたんでしょうか?そもそも総裁選で主張されていた『令和版所得倍増』とは、いくらの所得をいつまでに倍増させる計画でしょうか、その具体的な方策も含めてお聞かせください」
岸田首相「令和版所得倍増は一部ではなく、広く多くの皆さんの所得全体として引き上げるという私の経済政策の基本的な方向性を申し上げたものです。こうした政権の旗、これ一切おろしておりません。岸田政権では広く国民の所得を増やすべく、成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現を目指します」
“所得倍増計画”の旗はおろしていないと強調しましたが、時期などについては言及しませんでした。