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岸田首相所信表明演説 ワードクラウド分析

2021年12月6日 20:49
岸田首相所信表明演説 ワードクラウド分析

6日に召集された臨時国会において、岸田首相は所信表明演説を行いました。今回の所信表明演説で語られた言葉について、「名詞」に着目し、頻度や重要度などを文字の大きさで示す「ワードクラウド」という手法を用い分析しました。

■今回最も使われた言葉は「デジタル」

今回の所信表明演説で、「デジタル」という言葉が19回と最も多く使われました。岸田首相は、「新しい資本主義の主役は地方だ」として、全国で高速大容量のデジタルサービスを使えるようにするため、海底ケーブルで日本を周回する「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」を3年程度で完成させることなどを表明しました。演説の中、「デジタル」という言葉が最も多く使われ、「デジタル化」の重要性を強調したということです。

■実行力を示す狙いか 2番目に多く使われた言葉は「実現」

続いて多く使われたのは「実現」の18回です。繰り返し「新しい資本主義」の実現を訴え、政策の実行に向けた強い意志を明らかにする狙いがあるものとみられます。そのほか、「経済」「成長」「課題」「新型コロナ」「ワクチン」などのワードを10回以上使いました。

■儒教の経典やケネディ大統領の演説引用

首相になって初めてとなる2か月前の所信表明演説では、アフリカのことわざを引用するなどして、国民に寄り添う姿勢を強調しました。今回は、演説で、儒教の経典の「礼記」から「遠きに行くには、必ず邇きよりす」との言葉を引用しました。「大きく物事を進める際には順番が大切だ」として、新たな変異株「オミクロン株」を防ぐための外国人の新規入国禁止をはじめ、最悪の事態を想定した危機管理に理解を求めたものです。

また、アメリカのケネディ大統領が1962年の演説で用いた「屋根を修理するなら、日が照っているうちに限る」というフレーズを引用し、順調に進んでいるときこそ、次の展開に備えて準備を進める重要性を主張し、コロナ対策や経済立て直しに向けた財政出動の必要性を訴えました。

※分析:ユーザーローカル テキストマイニングツール(https://textmining.userlocal.jp/)による