“採決見送り”で混乱 調整不足…維新が猛反発 政治資金規正法改正めぐり
今の国会最大の焦点である政治資金規正法の改正をめぐり4日、岸田総理大臣への質疑と採決が行われる予定でしたが、5日に見送りとなりました。
岸田総理自らが動き、なんとかこぎつけた採決でしたが、調整不足で一転、5日に見送られる異例の展開となりました。
改正案をめぐって、岸田総理は先週、野党・日本維新の会に対して党首会談を開き、大幅譲歩を伝え賛成を取り付けました。しかし、維新が3日になって「修正案が不十分」と反発したことで自民党がさらなる修正を強いられ、4日の採決が見送られる事態となりました。
維新はその後、50万円以下の政策活動費の領収書を公開するという修正が受け入れられたとして、「賛成する」と表明しました。
一方、立憲民主党は迷走ぶりを批判しています。
立憲民主党 安住国対委員長
「内閣総理大臣の質疑を飛ばして今日の本会議を飛ばすと、こういうことを与党側から野党側にお願いするなんて、全く私経験がないんですよ。ちょっとあの迷走もひどいんじゃないですか」
ある自民党幹部は、混乱ぶりについて「あまりにもメチャクチャだ」とあきれています。また、あるベテラン議員は「政権のマネジメント能力がなくなっている」、別の閣僚経験者からは「政権末期の感じだ」という声すら聞こえてきています。
規正法の審議をめぐる混乱は、岸田総理の求心力のさらなる低下を招くことになりそうです。