特別委流会の異例事態 質疑・採決見送り「迷走ひどい」
今の国会最大の焦点である政治資金規正法の改正をめぐり自民党は4日予定していた岸田総理出席の質疑と採決を見送りました。
岸田総理がトップ自ら動き道筋をつけた委員会での採決でしたが、調整不足で見送られる事態となりました。
改正案をめぐって岸田総理は、自らが党首会談までして大幅譲歩する形で、与党・公明党に加え野党・日本維新の会の賛成を取り付けました。しかし、味方につけたはずの維新が3日になって「修正案が一部不十分のため、このままだと賛成できない」と猛反発。
自民党は再修正を強いられ、4日の特別委員会は急きょ流会となり、採決は5日に見送られることになりました。
立憲民主党 安住国対委員長
「内閣総理大臣の質疑を飛ばして今日の本会議を飛ばすと、こういうことを与党側から野党側にお願いするなんて、全く私経験がないんですよ。ちょっとあの迷走もひどいんじゃないですか」
自民党のある閣僚経験者は「政権のマネジメント能力がなくなっている」と述べ、官邸サイドと現場の連携不足にあきれています。
また別の閣僚経験者からは「政権末期の感じだ」という声すら聞こえてきています。
会期内の成立に一度はメドがついたと思った規正法の審議をめぐる混乱は、岸田総理の求心力のさらなる低下を招くことになりそうです。