岸田首相の演説直前に爆発 叫び声の後、爆発の衝撃…担当記者が見た緊迫の事件現場
15日午前、岸田首相が選挙の応援演説を行う予定だった会場で爆発がありました。男1人が逮捕され、岸田首相にケガはありませんでした。この爆発の現場で岸田首相を取材していた西山直輝記者に当時の様子を中継で聞きます。
私は今、爆発があった現場から200メートルほど離れた高台に来ています。私は、東京から岸田首相の担当記者として同行取材で和歌山に来ていて、爆発の瞬間も漁港で取材中でした。
爆発があった演説会場は漁港の一角で、岸田首相は漁港についた後、まずは刺し身などを食べ、その後、同じ漁港内に用意された演説場所に移動した直後に爆発は起きました。
私は会場で岸田首相が立つ演説台から15メートルくらい離れた場所で取材をしていました。
最初に異変を感じたのは音でした。演説の司会者が岸田首相を紹介している時、岸田首相が演説を始める直前に「カーン」という乾いた音がしました。その後、女性の1人が「きゃー」という叫び声をあげました。
カメラで私は撮影を始めたのですが、その後、現場にいた警察官が「離れて、離れて」と避難を呼びかけ、現場にいた聴衆の方がその場から逃げました。そこで目に入ってきたのが木村容疑者がまわりの聴衆に取り押さえられる姿でした。
最初に「カーン」と音がしてから男が取り押さえられるまでがおよそ50秒ほどだったと思います。
その直後、白い煙とともに大きな爆発音が響き渡り、その時は、爆発による衝撃を身体で感じました。その後、現場にいた聴衆も私を含め、取材していた記者も危険を感じ現場から離れました。
岸田首相は現在は和歌山から飛行機で東京に戻り、千葉で補欠選挙の応援演説を予定通り行っています。去年7月演説中の安倍元首相が銃撃を受け、亡くなりました。
あれから1年もたたない中で再び選挙期間中に現職の総理大臣の演説の直前に爆発物が投げ込まれるという事態が起きました。
政界からは与野党問わず「民主主義に対する暴挙で強く非難する」というコメントが相次いでいます。