衆院選“投票に行かなきゃ損?”身近な場所で手軽に 「センキョ割」でお得も!【#みんなのギモン】
近野 宏明・日本テレビ解説委員
「『知らなきゃ損?投票でお得』。衆議院選挙の投票日が、もう日曜日(27日)に迫っています。当初から短期決戦とは言われていましたが、本当にあっという間に投票日、すぐそこなんですね。期日前投票はもうすでに始まっていますが、どなたか行かれた方はいます?」
森圭介アナウンサー
「もう行きました。27日は仕事なので、早めに行こうと思って。結構いましたよ」
近野解説委員
「総務省が、公示翌日の16日から20日までの5日間に、期日前投票に行った人の数を発表したんですが、467万人あまり。前回2021年の衆議院選挙の同じ時期と比べて、およそ99万人、17.56%減っているんだそうです」
鈴江奈々アナウンサー
「結構減っていますね。とはいえ、この短期決戦でまだ私自身も決めかねています。最終的には投票にみなさん行ってもらえるといいですね」
近野解説委員
「熟慮している時間だと、前向きにとらえたいところなんですが。選挙となると毎回問題、課題となってくるのが、投票率の低さなんですよね」
近野解説委員
「衆院選の過去の投票率を見てみると、かつては、昭和はだいたい7割あたりを推移していましたが、90年代あたりからガクンと下がって5割台を推移」
「前回(2021年)の衆院選の投票率は55.93%ということで、数でいうと4600万人以上が棄権している。すごい数ですよ、よくよく考えると」
森アナウンサー
「選挙に行ったほうがいいというのは、頭ではわかっているんですけど。20代の若い人たちと話す機会があった。『政治的な関心が薄れているな』と本人たちも自覚していて、『あんまり興味ないんですよね』と言っていたので。そういう人たちが選挙に行ってくれると投票率も上がるんでしょうけどね」
近野解説委員
「年代別に見ると、前回の衆院選では、10代・20代・30代と若い世代が特に低い。20代は36.50%しかありません。22日、街でも『みなさんどうして投票に行かないのか』と若い人たちに聞いてみました」
大学生(21)
「選挙の日が日程合わなくて行かないです」
社会人(22)
「(候補者)誰がいるかわからないので簡単には投票できないなというのがある」
記者
「これまで選挙に行ったことは?」
会社員(27)
「ないんですよね。ネットとかでできないのが、行きづらいところではあったんですけど」
「税金も物価も高くなっているし、色々考えたら(投票に)行って、考えた方がいいかなというのは思いました」
――衆院選の投票に行くか?
大学生(22)
「自分自身が政治に詳しくないので、よく分かっていない状態で投票していいのかなって」
近野解説委員
「スタジオでは唯一の20代は、瀧口さん、どうです?」
瀧口麻衣アナウンサー
「やはり政治のことに詳しくないということは、興味がわかないということなのかな…投票に行くのが面倒くさいと思ってしまう人もいるのかもしれないと思いました」
森アナウンサー
「ネット世代で育つと…アナログで面倒くさいとなる…わからなくはないですね」
近野解説委員
「いろんな理由があるようですけど、ただ、改めて見てもらうとわかるように、若い人たちの投票率は低いけど、下がっているのは全世代にいえること。いま投票率を上げる動きが広がっています」
近野解説委員
「最近は、いろんな『センキョ割』が出てきている。言葉通り選挙で投票した人が、お得な割引などが受けられるというもの。例えば、ラーメン『一風堂』では、一部の店舗を除き、ほとんどの店舗で『替玉1玉』もしくは『半熟玉子1個』無料になる」
森アナウンサー
「もうちょっと早く…知りたかった!」
――飲食店の例
・焼き肉「安楽亭」…対象店舗でフライドポテトかシューアイスが1個無料に。
・とんかつ「平田牧場」…対象店舗で「金華豚厚切りロースかつ膳」500円引き。
――ほかにも
・家電量販店「ノジマ」…対象店舗で、税込み2000円以上の会計で1090円分の(センキュー!)ポイントが還元される。
・「東武ストア」…買い物金額から5%引き(※対象外店舗・商品あり)。
・「箱根小涌園 ユネッサン」…入場料金を割引。通常2500円が1800円になる。「特に投票率の低い若い人の投票を後押ししたい」ということで、10代~30代は割引率アップ。1500円に。
近野解説委員
「こうした情報は、一般社団法人の選挙割協会がとりまとめていて、今回の衆院選も2000店舗以上が割引に参加する見込みだそうです。店側・施設側は社会貢献と同時に、新規顧客の獲得も狙えるメリットもあります」
斎藤佑樹キャスター
「どうすれば割引を受けられる?手段は?」
近野解説委員
「なにはともあれ、投票に行ってください」
「まずは投票する。投票所で「投票済証明書」をもらうか、投票所の看板の写真を撮影する。これを「センキョ割」参加店に持って行って見せるとサービスを受けられる」
鈴江アナウンサー
「投票済証明書がもらえるんですね」
瀧口アナウンサー
「今回の選挙で注目したいなと思いますね」
森アナウンサー
「出口の手前で配っている人がいますよね」
近野解説委員
「(投票済証明書を)もらうことが必要なんです。さらに、期日前投票が今回減っているという話をしましたが、投票できる場所というのは増えていまして、続いてのポイント」
近野解説委員
「『まだ届かない?手軽にできる投票』。今回の選挙は本当に投票日まであっという間で、そもそも27日にもう予定を入れていたという人もいるかもしれない」
近野解説委員
「そういう人には例えば、大手のスーパーにも投票所が設置されています。イトーヨーカドー、アリオでは全国の20店舗で期日前投票所を設置していますし、イオンでは全国145の商業施設に投票所を設置。しかも期日前だけでなく27日、当日も投票できる施設もあります。こういう場所で買い物ついでに投票どうですか?」
斎藤佑樹キャスター
「まさにこういう場所にあると行きやすいですし、覚えていなくても、そうだ投票日だとわかりますよね」
近野解説委員
「気づく効果もあるかもしれないですね。投票を促す啓発活動にもつながりますよね」
近野解説委員
「ところで、私も思ったのですが、けさの時点で実は、うちに自治体からの投票案内の封書が届いていないと思ったんです。番組のスタッフにも『どう?』って聞いたら、何人か同じように届いていないということで…」
「テレビをご覧の方も、届いていないと心配しているかもしれないので、地元の区役所に聞いてみました。現状、『封書が届いていないという問合せも区民からかなりきている』そうです」
「遅れている理由を聞くと、通常の選挙の場合は日程が読めるので、選挙が始まる前に届くのが普通ですが、今回は『急な解散・総選挙』ということで、投票日までの日数が限られていることもあり、『対応が遅れている』という話でした。この区では、投票所入場券や案内が入った封書は21日月曜から届き始めていて、23日にはすべて届く見通しだと話していました」
鈴江アナウンサー
「結構時間ないですね」
近野解説委員
「期日前投票も始まっているし、投票日まであと数日に迫ってのタイミングで」
鈴江アナウンサー
「こういうのもあって投票率が低調という可能性もありそうですね」
森アナウンサー
「ありそう。ただこの封書が届いていないと期日前投票もできない?」
近野解説委員
「実は、勘違いしがちなんですが、入場券などの封書が届いていなくても、実は投票はできるんです」
森アナウンサー
「どういうことですか?」
近野解説委員
「そもそも届くのは投票用紙ではない。投票用紙は投票所でもらっていますよね。なので、総務省によると、封書が届いていなくても、投票所で本人確認ができれば投票ができる」
「ただし、本人確認に時間がかかる場合があるため、『マイナンバーカード』や『運転免許証』があれば比較的スムーズに投票することができるということです」
鈴江アナウンサー
「買い物ついでにスーパーの一角であって、投票所入場券がないからできないと諦めていた人もいるかもしれなくて。免許があれば(投票)できるわけですね」
近野解説委員
「思い立ったら投票に行くという方が、あとで行かなかったというよりいいわけですね」
「とにかく、ちょっとしたこと、1つの『自分の生活や将来がこうなったら良いな』という気持ちを託すのが選挙です。大切な一票をぜひ投票箱に入れてください」
(10月22日『news every.』#みんなのギモンより)
【みんなのギモン】
身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)