【解説】山際氏“更迭”なぜ今? 与党幹部「首相の決断 遅すぎる」
いわゆる“統一教会”との関係が次々と指摘されてきた山際経済再生担当大臣が、24日、辞表を提出しました。この日の国会でも、岸田首相が交代を否定する中、急転直下の辞任劇。なぜこのタイミングだったのかーー。日本テレビ政治部の山崎大輔記者が解説します。
■ 経済対策の発表前 “最悪のタイミング”
有働由美子キャスター
「事実上の“更迭”だと思うんですが、岸田さんは直前まで『辞めさせない』と言っていたのに、なぜ、辞任となったんでしょうか」
日本テレビ政治部 山崎大輔記者
「岸田首相周辺は『山際大臣が辞表を持ってくるまでは言えなかった』と説明しました」
「岸田首相は、この週末には山際大臣の更迭を決断していたということで、首相周辺は今夜、『山際大臣が辞任を申し入れた形をとったが、実際は更迭だ』と語りました」
「岸田首相は経済対策の発表直前という“最悪のタイミング”で担当大臣を更迭せざるを得ない状況に追い込まれたかたちです。首相周辺によりますと、山際大臣が臨時国会が始まる前に『しっかり説明するから大丈夫です』と説明したことから、岸田首相も『それなら様子をみてみよう』として続投させたということです」
「しかし、岸田首相が“山際大臣の国会での説明が不十分だ”と判断し、事実上の更迭となったわけです。首相周辺も『2019年に撮影した写真の記憶がないというのは、さすがに国民が納得しないと岸田総理も思っていた』と語りました」
■ 後任候補…閣僚経験者の名
有働キャスター
「政権へはどんな影響があるんでしょうか」
山崎大輔記者
「与党幹部からも『岸田首相の決断が遅すぎる』と、批判の声がでるなど山際大臣を続投させていた首相の判断が傷口を広げました。内閣支持率が低下する中、経済対策で国民の理解を得たかっただけに岸田政権にとっては大きな打撃となりました」
「政府関係者によると、後任の大臣には梶山幹事長代行、古川前法務大臣、斎藤元農水大臣のほかに、後藤前厚労大臣や松本元外務大臣ら、閣僚経験者の名前があがっていて、岸田首相が人選を急いでいます」