自民の政治資金問題、世論調査で 92%“説明不十分” 「透明化」「罰則強化」議論も…「秘書がわざと違法行為するかも」の声
有働由美子キャスター
「自民党の派閥の政治資金を巡る事件で、派閥の幹部らが『十分説明していると思わない』と答えた人は92%でした。19日~21日に行った、NNN・読売新聞世論調査(固定電話426人、携帯電話648人が回答)の結果です」
「この世論調査で、岸田内閣の支持率は政権発足以来で最低タイの 24%。自民党の政党支持率は 25%で、2012年に政権に復帰して以来、最低を更新しました。自民党は、本気で変わらないといけないギリギリのところに来ています」
「裏金の細かい使い道について、安倍派の幹部らの多くは説明していません。『裏金ではない』『不正な支出ではない』と言うばかりです。キックバックを受けた議員の多くも、詳細な使い道については説明していません」
「何のためにいくら使われたのか具体的には分からないままです。それなのに、『派閥を解散するかどうか』に論点がずれてしまっています」
有働キャスター
「(核心は)そこです。政治とカネの根本的な問題をきちんとしてほしい、知りたいというところですよね」
小野委員
「根本的に考えるのであれば、政治資金規正法を厳しくすることも大事なことです。自民党の政治刷新本部でどう議論されているのでしょうか。まず、入ってくるお金を透明化しようということです」
「例えば政治資金パーティーで 1 回 20 万円を超える支払い受けた場合、収支報告書への記載を義務付けていますが、もっと少ない額でも記載を義務付ける。収支報告書をデジタル化して透明にして、一般の人が見られるようにするなどです」
「こうした議論がきちんと協議されるか、私たちは見ていかないといけません」
小野委員
「そしてもう 1つは、お金の誤った使い方には罰則を厳しく、というもの。今回も『秘書に任せきりにしていた』(世耕前参院幹事長)、『秘書から報告を受けていなかった」』(西村前経産相)などと複数の議員が釈明しています」
「(刷新本部では)違法な会計処理があった場合、会計責任者が有罪になれば議員も一緒に責任を問われる『連座制』を導入するかどうかを検討しています」
「ただ慎重な意見が根強く、『秘書がわざと違法行為をして議員を陥れるようなケースがあるかもしれない』という声を上げる議員もいます」
小野委員
「岸田首相の周辺には、『刷新本部で甘い結論が出たらまずいことになる』という危機感もあります。政治刷新本部の中間取りまとめは 25日です」
有働キャスター
「小手先の改革では、また同じような問題が起きると思います。26日には通常国会が始まり、能登半島地震の対応という大事な議題もあります。岸田首相には、二度と政治不信を起こさせない具体策を示していただきたいと思います」
(1月22日『news zero』より)