×

谷川氏“議員辞職”も「一切答えません」 世耕氏「秘書に任せきり」 政治刷新本部“派閥”扱いは?

2024年1月22日 20:18
谷川氏“議員辞職”も「一切答えません」 世耕氏「秘書に任せきり」 政治刷新本部“派閥”扱いは?
自民党の派閥のパーティ券を巡る事件で、自民党では22日も「政治刷新本部」の会合が開かれました。岸田派に続き、安倍派と二階派が解散表明をするなか、刷新本部は派閥の解消について、どのような結論を出すのでしょうか。

    ◇

22日、長崎・大村市で会見したのは、政治資金をめぐる事件で略式起訴された、谷川弥一議員です。

略式起訴された 谷川弥一議員
「これまで私を応援してくださった支援者の皆様、また全ての国民の皆様に対して、この場を借りて深くお詫(わ)び申し上げます」

この日、衆議院に議員辞職願を提出したことを明かしましたが…

――(不記載は)指示があったのか、派閥から?

谷川議員
「長崎県が抱えた課題について、残った国会の先生方が、陳情その他、政治活動をしていきますので、それにマイナスになる可能性があることは一切答えません」

派閥からの指示の有無に関して、回答を拒否したのです。

――使いみちは、どのように?

谷川議員
「政治活動に、です。いろんなことをやってきました。詳細については、私の口からは述べませんので、皆さん方が調べてもらえれば、だいたいわかります」

さらに質問は、先月、記者に対し、谷川氏が述べた次の発言にも及びました。

谷川議員(先月)
「頭悪いね。言ってるじゃない。これ以上、言えませんって。わからない?」

記者
「私に対して『頭悪いね』と発言をされました」

谷川議員
「本当に深く申し上げます。すいませんでした」

記者
「どのような意図が?」

谷川議員
「申し訳ありません。配慮がたりませんでした。すいません」

谷川議員は、暴言を撤回し、謝罪しました。

    ◇

20日、安倍派の宮沢議員は、静岡県浜松市の天竜川で、大寒みそぎを行いました。

自民党・安倍派 宮沢博行議員
「国民の皆さんに再度認めていただけるよう、出直すつもりで一から頑張るしかありません」

一方、会見で“裏金”の総額が100万円だったと明かした安倍派の幹部、西村前経済産業相は、問題が表面化するまで、派閥からのキックバックは把握していなかったと釈明しました。

西村前経産相(19日)
「私は秘書に対しましては常々ですね、ノルマ分を売ればいいと伝えておりましたので…」

さらに、“裏金”1542万円を明かした安倍派の幹部、世耕前参院幹事長は。

世耕 前参院幹事長(19日)
「政治資金の管理については、秘書に任せきりの状況となりました」

“秘書に任せきり”と釈明した世耕氏ですが、過去のSNSでは次のように、他の議員を批判していました。

世耕氏のSNS(2010年2月3日付)
「担当秘書にひとつひとつ質問しながらじっくりと確認した上で書類を提出していることが、空しくなってきます」

また、22日に会見し、過去5年間の不記載額があわせて2728万円と明らかにした萩生田氏は。

萩生田前政調会長
「お金に関しては常に慎重にやってきたつもりだったんですが、しかし役職が高くなるにつれて自分自身でそれを見る機会もほとんどなくなってしまって、結果としてこのような事態になってしまったんだと」

「海外の要人らとの会合などに使い、私的なものや選挙に関する支出はない」と述べ、議員辞職や離党は否定しました。

    ◇

政治不信につながった“裏金事件”――。

岸田派の解散を突如打ち出したことについて、22日、岸田首相はあらためて説明をしました。

岸田首相
「(岸田派解散について)マスコミ等でいろいろと取り上げられておりますので一言申し上げるわけですが、派閥としてどうけじめをつけるのか、そういったことで解散を判断した」

「政治刷新本部」で最大の焦点は、“派閥の解消”まで盛り込むのかどうかですが…。岸田首相が麻生副総裁、茂木幹事長に事前連絡なく、岸田派の解散を宣言したことに対して、2人は周辺に対し強い不快感を示しています。

“派閥の解消”について、複数の自民党幹部は。

自民党幹部
「中間取りまとめでは、派閥の解散まで踏み込まず、各派閥に判断を委ねる方向で調整している」

一方、別の幹部は。

自民党幹部
「派閥から人事とカネの機能を奪うだけでは、国民は納得してくれない」

中間とりまとめに向け、岸田首相の手腕が問われます。