【解説】岸田派も“不記載”問題浮上…今後の人事への影響は?
新たに岸田派にもパーティー券収入の不記載の問題が浮上しました。この問題はどれだけ深刻なのか?日本テレビ政治部官邸キャップ・平本典昭記者に聞きます。
──これまでに安倍派、二階派は問題が指摘されていました。この2派に比べて悪質性はどうみればいいのでしょうか?
この問題は2つの「ものさし」に分けて考えた方がいいと思います。まず、1つ目は政治資金規正法、の法律違反としての悪質性です。2つ目は「政治的責任」の重さ、です。
まずは法律違反としての悪質性ですがポイントは、金額です。現時点では安倍派は派閥の収支報告書に記載がなく、かつ議員側にキックバックされた総額が5億円とみられます。二階派は記載がないのが1億円あまり議員側に戻したお金は「寄付」として記載されていました。これと比較して岸田派は総額は2000~3000万少なく記載していたということになります。
──となると、岸田派は悪質性が低いということですか?
不記載自体が法律違反なので悪いことですが、不記載の額が少ない、とは言えると思います。
2つ目は「政治的責任」の重さです。岸田首相は先週、岸田派の会長は辞めはしましたが…他の多くの首相は就任とともに辞めていた中で岸田首相は続けていました。その岸田派で不記載の問題が浮上した政治責任は重いと思います。ある自民党議員は「岸田さんに他の派閥を責める資格はない」と言っています。
──となると、今、岸田首相は人事をやろうと安倍派を一掃しようとも言われていますが、影響が出そうですよね。
すでに、影響が出始めています。2つの面が、あると思います。1つ目は「安倍派の反撃」を許すこと、です。
岸田首相は閣僚など政務三役15人を交代させようと調整もしましたが、安倍派からの反発が出ました。安倍派の政務三役の1人は「安倍派だけ狙い撃ちするのはおかしい」と話しています。今回の岸田派の不記載が出たことで「そらみたことか」と安倍派の別の政務三役の1人は「安倍派は反岸田で動く」と反発を強めています。この禍根は、今後の政権運営の火種となりそうです。
2つ目は「人事の選択肢が減る」点です。どういうことかと言うと今回の人事は11日に入りたい人が少ないと、お話しました。これまでの条件である閣僚経験者は起用対象は、
1 問題が起きた「安倍派以外」
2 問題が指摘される派閥には所属していない「無派閥議員」
3 火中の栗を拾うなら自派閥「岸田派」
ということで「岸田派」と説明していました。
12日、3つ目に黄色信号がともる。ある首相側近議員は岸田派の問題が浮上したことで、人事で「岸田派から後任を選べなくなる」と話しています。
岸田首相は13日に国会が閉幕したあと、14日に党役員人事を行う方向で最終調整しています。さらに、早い段階で閣僚人事に着手する考えの中人事が難航すれば、政権はさらに窮地に追い込まれます。ある閣僚経験者は「八方塞がりだ」と話してます。
──これまでに安倍派、二階派は問題が指摘されていました。この2派に比べて悪質性はどうみればいいのでしょうか?
この問題は2つの「ものさし」に分けて考えた方がいいと思います。まず、1つ目は政治資金規正法、の法律違反としての悪質性です。2つ目は「政治的責任」の重さ、です。
まずは法律違反としての悪質性ですがポイントは、金額です。現時点では安倍派は派閥の収支報告書に記載がなく、かつ議員側にキックバックされた総額が5億円とみられます。二階派は記載がないのが1億円あまり議員側に戻したお金は「寄付」として記載されていました。これと比較して岸田派は総額は2000~3000万少なく記載していたということになります。
──となると、岸田派は悪質性が低いということですか?
不記載自体が法律違反なので悪いことですが、不記載の額が少ない、とは言えると思います。
2つ目は「政治的責任」の重さです。岸田首相は先週、岸田派の会長は辞めはしましたが…他の多くの首相は就任とともに辞めていた中で岸田首相は続けていました。その岸田派で不記載の問題が浮上した政治責任は重いと思います。ある自民党議員は「岸田さんに他の派閥を責める資格はない」と言っています。
──となると、今、岸田首相は人事をやろうと安倍派を一掃しようとも言われていますが、影響が出そうですよね。
すでに、影響が出始めています。2つの面が、あると思います。1つ目は「安倍派の反撃」を許すこと、です。
岸田首相は閣僚など政務三役15人を交代させようと調整もしましたが、安倍派からの反発が出ました。安倍派の政務三役の1人は「安倍派だけ狙い撃ちするのはおかしい」と話しています。今回の岸田派の不記載が出たことで「そらみたことか」と安倍派の別の政務三役の1人は「安倍派は反岸田で動く」と反発を強めています。この禍根は、今後の政権運営の火種となりそうです。
2つ目は「人事の選択肢が減る」点です。どういうことかと言うと今回の人事は11日に入りたい人が少ないと、お話しました。これまでの条件である閣僚経験者は起用対象は、
1 問題が起きた「安倍派以外」
2 問題が指摘される派閥には所属していない「無派閥議員」
3 火中の栗を拾うなら自派閥「岸田派」
ということで「岸田派」と説明していました。
12日、3つ目に黄色信号がともる。ある首相側近議員は岸田派の問題が浮上したことで、人事で「岸田派から後任を選べなくなる」と話しています。
岸田首相は13日に国会が閉幕したあと、14日に党役員人事を行う方向で最終調整しています。さらに、早い段階で閣僚人事に着手する考えの中人事が難航すれば、政権はさらに窮地に追い込まれます。ある閣僚経験者は「八方塞がりだ」と話してます。