事実上、次の首相を決める自民党の総裁選挙が12日に告示され、過去最多となる9人が立候補を届け出ました。早期の解散総選挙も取り沙汰される中、福岡県選出の国会議員たちはどう動くのでしょうか。

12日午前、福岡市博多区の郵便局に到着した車。運び込まれたのは、自民党総裁選の投票用紙です。福岡県内の党員・党友およそ3万1000人に向けて発送されました。

12日に告示された自民党総裁選は、国会議員票367票、党員・党友票367票をめぐって争われます。

立候補を届け出たのは、過去最多の9人です。それぞれ年代も経験値も異なる顔ぶれで、15日間の論戦がスタートしました。

■高市早苗・経済安保相
「国民の皆様にしっかりと信頼していただける自民党に生まれ変わる。」

■小泉進次郎・元環境相
「時代の変化に取り残された日本の政治を変えたい。」

■石破茂・元幹事長
「最後の戦いと位置づけ、全身全霊で戦ってまいります。」

告示の4日前。岸田首相を支える立場の林芳正官房長官が福岡入りし、支援者たちの前で総裁選への決意を語りました。そこには、林氏と同じ旧岸田派で、福岡3区選出の古賀篤衆議院議員と、福岡7区選出の藤丸敏衆議院議員の姿がありました。2人はともに林氏を支持する立場です。

■福岡7区 旧岸田派・藤丸敏衆院議員（林氏を支持）
「優秀な人たちが手を挙げてるよ。しかし、オールラウンドで強い政策通は林芳正です。一番まっとうな答えが出せる。」

一方、解散を決めている二階派で、福岡4区選出の宮内秀樹衆議院議員は小泉氏を支持することを明らかにしました。

■福岡4区 二階派・宮内秀樹衆院議員（小泉氏を支持）
「私は小泉進次郎候補を支持し応援したいと思っています。自民党は新しく変わらなければいけないという危機感で充満しています。小泉さんのエネルギー、情熱、気合いにかけたいと思っています。」

小林鷹之 前経済安全保障担当相の推薦人の一人となった、福岡2区選出で旧森山派の鬼木誠衆議院議員は。

■福岡2区 旧森山派・鬼木誠衆院議員（小林氏を支持）
「僕らはもう今回、派閥というものを離れて、自分の意思で自分たちの仲間を立てようということで動き出しましたので。」

総裁選で誰を支持するのか。FBSが福岡県選出の国会議員本人や事務所に取材した結果です。

林氏を支持すると答えたのが、古賀氏、藤丸氏に加えて、松山政司 参議院幹事長の旧岸田派3人。

小泉氏を支持すると答えたのが、宮内氏と、福岡6区選出の鳩山二郎衆議院議員の二階派の2人。

鬼木氏は小林氏を、麻生副総裁は同じ派閥の河野氏を支持すると打ち出しています。

福岡1区選出の井上貴博衆議院議員、武田良太 元総務相、大家敏志参議院議員は現時点で、態度を明らかにしていません。

従来のような派閥の締めつけや事前調整は影を潜め、混戦模様の自民党総裁選。1回目の投票で過半数を獲得する候補は出ず、上位2人による決選投票が見込まれています。