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新田富山県知事 再選立候補表明に至る経緯は

2024年3月25日 20:35
新田富山県知事 再選立候補表明に至る経緯は

富山県の新田知事は22日、2024年秋の知事選挙に2期目を目指して立候補すると表明しました。県政の刷新を訴えて就任した新田知事のこれまでを振り返ります。

2020年10月、県内では51年ぶりの保守分裂選挙を制した新田知事。民間出身で、選挙中は新しい発想で県政を刷新し「わくわくする富山」を実現すると訴えました。「どうか、わくわくすることがたくさんある富山県、チャンスがあり、夢をかなえられる富山県、それをともに作っていきましょう」

掲げたのは「県民目線」「スピード重視」そして「ワンチームとやま」です。「市町村長の皆さんと心を一つにしてワンチームで市町村、富山の発展に尽くしてまいりたい」

選挙で何度も繰り返した言葉を冠にした市町村との連携を深めるための会議を立ち上げました。新型コロナ対策ではワクチン接種などについて議論を重ねる場となりました。

その一方、JR城端線・氷見線の経営引継ぎをめぐっては、上市町長が会議での発言中止や表現変更を県側から求められたとして2回連続で欠席するなど、必ずしも足並みがそろっているわけではありません。

新田知事が県の成長戦略の柱として政策の中心に据えたのが真の幸せ=「ウェルビーイング」です。「私は、県民一人ひとりが積極的にウェルビーイングを意識し、自ら高めていくことはもちろん、周りの人、社会のウェルビーイングのことも考え行動できる人がたくさんいる富山県にしていきたい」

一方、「スピード重視」をうたっていたはずが、議論が長引き計画変更を余儀なくされたことも。「何でもかんでも一つの施設で欲張ろうと思うと、結局、二兎を追う者一兎をも得ずということもありうると」民間活力の導入など議論が長引いた県武道館は資材価格の高騰から建設費が想定より大幅に上振れしました。設計を変更し「武道に特化」せざるを得なくなったうえ、建設地も変更に。高岡テクノドーム別館建設も入札不調となる事態に。「設計を含めて一度立ち止まって検討する必要があると考えております」

そして2022年には。「私自身も知事選で応援を受けたことは事実です」いわゆる統一教会から選挙支援を受けていたことが明るみに出ました。関連団体から支援を受けたほか、教団の当時の会長と選挙前に後援会事務所で面談したことを認めました。新田知事は教団が政策に影響を与えたことはないと強調しています。

質問「旧統一教会から応援の話があればどうする」「それはないと思う。もう本当に知事に就任してから連絡もまったく取っていませんし」

新田知事は、公約として掲げていた子育て環境日本一やデジタル化など8つの重点政策と、その実現に向けた88の政策については「今年度末までに9割が実現可能」と成果を強調しています。一方で、公約の実現については「検討をはじめた」ものも「達成」としているなどわかりにくいという指摘もあります。

近年、新型コロナの感染拡大や大雪、大雨災害など、様々な危機に見舞われた富山県。2024年1月には能登半島地震が発生しました。22日の会見で再選出馬を決意した理由を問われた新田知事は「能登半島地震、これが大きく私の背中を押したということであります。未曽有の災害の時に知事として居合わせたものとして、この後の復旧復興に責任を持っていく。それはいきおい、任期をまたぎます。ということで私はまずは富山の復旧復興を引き続きリードしていく、そのために選挙に挑戦する」

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