3補選で唯一の与野党対決 選挙戦で各陣営が抱く“課題”とは? 衆議院島根1区補欠選挙
3補選の中で唯一の与野党対決となった衆院補選島根1区。裏金事件が尾を引く中、選挙戦を戦う各陣営が抱く”課題”とはー。
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細田博之さんの後継候補として選ばれたのが、自民党公認の新人・錦織功政さん。今回の選挙戦は毎朝、松江市の細田事務所から始まります。
錦織功政 候補
「いってきまーす」
人口減少対策やインフラ整備などを政策に掲げる錦織さんですが、演説で特に強調しているのがー。
自民党 錦織功政 候補
「生まれ故郷は雑賀町というところにございます。小さな、小さなまちの酒屋、そこの次男坊として私は生まれました」
新人の錦織さん、周囲のアドバイスもあり、人柄のアピールを優先。告示前から隠岐諸島に渡るなど、選挙区をくまなくまわりました。
自民党 錦織功政 候補
「ご挨拶させてください、錦織功政と申します。どうぞよろしくお願いいたします。」
自民党の裏金事件による逆風に加え、知名度不足という課題。告示から3日目のお昼に手ごたえを尋ねてみると…。
自民党 錦織功政 候補
「いや、まだまだ知名度なんか全然足りないんで、一生懸命かけまわるしかないと思っていますよ」
SNSによる発信もさかんに行い、知名度不足をカバーする狙いです。錦織さんにとって慣れない選挙戦、保守王国の議席死守に全力を注ぎます。
自民党 錦織功政 候補
「私は最近よく知り合いから尋ねられます、お前は何でこんな最悪のタイミングの時に帰ってきて、立候補するのかと。はっきりと申し上げております、私がふるさとに戻ってきたのは、この私を生み育ててくれたふるさとにご恩返しをするためであります。皆さまのお力を、皆さまの大切な一票をどうぞこの私にお授けいただきますよう、深く深くお願い致します」
補欠選挙の告示から1週間。初の週末を終えた錦織さん陣営の反応はー。
自民党島根県連 1区選挙対策本部 嘉本 祐一 事務本部長
「皆さま方に顔と名前を一致してもらえるように努力しているところですし、SNSについても、しっかりと取り組んでおりますので、だいぶん知名度は上がったんじゃないかというふうに思います。厳しいところはあると思っております、ただ追い越せない差ではないという風に思っております」
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一方、自民党への強まる逆風を追い風に選挙戦を展開しているのが、立憲民主党公認候補、元職の亀井亜紀子さんです。
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「部下に責任とらせるけど、自分は居座っているこの岸田政権を追い込むために、どうか島根から、この島根からの保守王国を変えることで島根の政治日本の政治を変えてください」
亀井さんは2007年の参院選で自民党の現職を破り初当選。2017年の衆院選では現職の細田さんに敗れたものの比例復活し、過去に2回の当選経験があります。
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「私の分身です。名前は“かめこ”といいまして」
選挙活動の際、いつもそばにいる相棒の“かめこ”とともに再び国政の舞台を目指す亀井さん。保守王国島根1区での勝利のカギは…。
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「投票率が勝負だと最初から言っていまして、政治的関心がない人が動かなかったら結果変わらないですよね」
大票田の松江市を中心にまわり、無党派層の取り込みに力を注ぎます。こうした中、一番の悩みの種が…。
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「普通にこれまで活動してきて、色々飛び込みでご挨拶をする中でいただいた声で『自民党はダメだけど野党も応援しているわけじゃない』」
有権者からの期待度を高め、無党派層の票を獲得することが今回の選挙の最重要課題だと言います。
立憲民主党 亀井亜紀子 候補
「かつて政権交代が2009年にあった。それがちょっと皆さまの期待と違っていたからだということは、私たちも認識しております。失敗の経験もある先輩たちと、フレッシュな新しい優秀な議員と一緒に、今新しい立憲民主党を作っております。どうぞ皆さま、この島根県においては“亀井亜紀子”、何とか勝ち上がって、新しい政治の流れをここから作ってまいります」
告示から1週間、亀井さんの陣営の反応は…。
立憲民主党島根県連 川井弘光 幹事長
「いわゆる候補者からの反応はだんだん良くなっていると聞いているので、間違いなくこれは上向いていると思っています。特定の政党を支持していない人の割合を考えると、やはり松江市、ここで勝ち切らないと勝てないとこのように思うので、やはりターゲットは松江市になると思います」
ヒートアップを続ける与野党一騎打ちの補欠選挙。投開票は4月28日です。