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「逃げるしかなかった」家族3人“苦渋の選択” ウクライナから千葉に避難

2022年3月25日 19:05
「逃げるしかなかった」家族3人“苦渋の選択” ウクライナから千葉に避難

ロシアによる侵攻が続く中、ウクライナ人の家族3人が、日本にいる友人の誘いを受け、先週、キーウ(キエフ)から千葉県に避難してきました。母国からの避難は、苦渋の選択だったといいます。

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先週、キーウから千葉・多古町に避難してきたのは、オルガさん一家です。24日、日本人の友人と一緒に、街のスーパーに向かいました。

郷土料理を作るのに必要な食材が手に入りにくいといいますが、オルガさんの息子・ジェーニャくん(10)は、「せんべい大好き」と、日本のお菓子もお気に入りです。

実は、オルガさんはかつて日本の大学に通っていたことがあり、日本語が話せます。ただ、母親は日本語が話せず、息子は現在、勉強中です。

3人が暮らしているのは、日本人の友人が提供してくれた一軒家です。ジェーニャくんは帰宅するとパソコンを開き、今も、ウクライナにいる学校の先生とリモートで授業を行っています。勉強していたのは算数です。

ウクライナから千葉へ避難 オルガさん(43)
「同じクラスの子どもたちは、いろんなヨーロッパの国に滞在していますね。自分で(勉強)やるのはとても難しい。(リモート授業は)うれしいですね」

夕食は、ウクライナでよく食べていた料理でした。オルガさんは「母国からの避難は、苦渋の選択だった」と話します。

オルガさん(43)
「(キーウでは)ほとんど爆弾、シェルターでの生活だったんですよ。だから、逃げるしかなかったんですよ。明日はどうなるかわからないくらいのね」

母・テチヤナさん(68)
「最後まで避難するか迷いました。でも、孫の安全を考えて、来日を決断しました」

オルガさん家族は、日本での仕事を探しながら、来週には千葉市へと引っ越し、行政が無料で提供する市営住宅での暮らしが始まるということです。

オルガさんは、「すごく驚きで感謝でいっぱいですね。やっと私たちは落ち着いて生活できますね」と感謝の気持ちを述べました。

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