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10年ぶり…埼玉・深谷に「アウトレットモール」開業 特産「ネギ」提供の店など“地域密着”こだわり

2022年10月20日 20:03
10年ぶり…埼玉・深谷に「アウトレットモール」開業 特産「ネギ」提供の店など“地域密着”こだわり

20日、埼玉・深谷市に新しくアウトレットモールがオープンしました。深谷特産の食材を使った料理や、地元企業とのコラボレーションなど“地元密着”に力を入れています。その狙いは…。

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20日、埼玉・深谷市にオープンした「ふかや花園プレミアム・アウトレット」は最寄り駅から3分という好立地で、ファッションブランドを中心に137店舗が展開しています。中には、アウトレットでは初出店となる楽器メーカー・KORGの店や、ここでしか味わえない肉料理を出す店も入っています。

約10年ぶりに関東でオープンしたアウトレットモールで、様々な“進化”が見られました。特に力を入れているというのが“地元へのこだわり”です。

アウトレットでは、アトラクションを見かけることはあまりないですが、深谷市に本社を置く“あの企業”から、人気アイス菓子をモチーフにしたアトラクション「あそぼ! ガリガリ君」が登場。さらに大きな特徴の1つが、全体の約3割を占めるという飲食店などの食べ物を販売するお店です。(137店舗中41店舗が飲食店など)

その中でも味わえるのが、「タコス 深谷ネギ&ベジ」(1ピース 350円)など、地元の食材を使った“深谷グルメ”です。

埼玉県内からの買い物客
「深谷ネギ使ったやつとか、埼玉のブタ。メニューがあるみたいなので、あいてたら食べたいなって」

地元にこだわったアウトレットについて、船井総合研究所・地方創生支援部の山本匡チーフコンサルタントは「おそらく深谷の場合は近隣住民の需要というのも考えて、今までよりも少し食品を強化したのではないかなって造りになっていますね」と分析。一般的にアウトレットでは休日よりも平日がすいていることから、平日に地元の人に訪れてもらうため、食事ができる店を増やしているのではないかといいます。

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流通業界の団体「日本ショッピングセンター協会」によると、アウトレットは現在、全国に30か所以上あるといいます。2000年ごろから各地で出店が相次ぎ、2010年代に入るとインバウンド需要を見込み、千葉・酒々井町などにオープン。しかし、その後“飽和状態”となり、ここ数年は新型コロナウイルスなどの影響で撤退するアウトレットもあったといいます。

ふかや花園プレミアム・アウトレットでは、広い土地や交通の利便性など、場所を選ぶのに時間がかかり、約10年ぶりの出店になったということです。

三菱地所・サイモン株式会社 山岸正紀代表取締役社長
「10年ぶりということで何が変わったかというと、今回は『地域との共生』を全面に打ち出して、『新たな非日常化』をデザインできていると思います」

今後、観光拠点としても地元の発展に貢献していきたいということです。