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子供に広がる感染 ワクチン接種へ課題は?

2022年1月20日 22:04
子供に広がる感染 ワクチン接種へ課題は?

止まらない爆発的な新型コロナウイルスの感染。今、懸念されているのは子供の感染です。厚生労働省によると、今月16日までの1週間で、クラスターが最も多かったのは学校・教育施設で、飲食店などの2倍近くです。接種の動きも進みますが、子供ならではの工夫も必要といいます。

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東京では、新たに8638人の感染者が確認され、2日連続で過去最多となりました。今、懸念されているのは、子供の感染です。

小池知事
「こどもの感染が増えている。ワクチンを打っていないこともあるので」

東京・八王子市の幼稚園では──

なかの幼稚園 高橋詩子園長
「あちこちから『知り合いが感染しました』とか『兄弟で』とか聞く」

厚生労働省によると、今月16日までの1週間に起きたクラスターの中で、最も多かったのは「学校・教育施設」で、その数116件。飲食店や企業、高齢者福祉施設などの2倍近くとなっているのです。子供のワクチン接種について、保護者からは──

保護者
「できるものなら早めにしてもらって。親としてはありがたい」

厚労省の部会は20日夜、5歳から11歳を対象とした、ファイザーのワクチンの製造販売について了承する見込みで、21日にも正式に承認する見通しです。ただ、次のような声も──

保護者
「主人と話したんですけど、今すぐ(接種を)どうこうっていうのはちょっと」

医師は、子供へのワクチン接種について──

国立成育医療研究センター 賀藤均病院長
「(子供)本人の意思を尊重するのが一番だと思います。ただいえることは、急激な感染者数の増大にあいまって、基礎疾患を持っている子どもたちも感染している」

子供と妊婦を受け入れている国立の病院では、コロナ病棟の病床使用率は、ほとんど使用されていなかった状態から、約10日間で40%まで急増しているといいます。

国立成育医療研究センター 賀藤均病院長
「子どもにとっては大変、今、危機的な状況になりつつあるのではないか」

子供の接種は3月に始まる予定で、自治体も準備を進めています。

八王子市・新型コロナウイルスワクチン接種調整担当 伊東健一課長
「12歳以上の接種と同様に、接種を希望するお子様保護者の方がスムーズに受けられるように、接種体制を準備していきたい」

八王子市が保護者向けに行った、子供のワクチンについてのアンケートでは、6割以上が「接種する」または「接種するつもり」と回答したといいます。

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また、子どもならではの工夫も必要です。

大泉生協病院 齋藤文洋院長
「やっぱり一般的に小児科だと遊び場を設けたりとか、リラックスさせるような工夫が必要なので」

注射をいやがる子供も多いため、その子供が慣れているかかりつけの医師が接種することで、スムーズにできるのではないかと話します。

大泉生協病院 齋藤文洋院長
「おうちの中で、まず1回は話し合いをしてもらって、お子さん自身を含めて、かかりつけの先生たちのような、いつでもお話しできて、いろんなことを相談できる先生のところで打つことがより安全性は高いかなと」