原子力損害賠償紛争審査会が初会合
福島第一原発事故の損害賠償の指針をつくる、文科省の原子力損害賠償紛争審査会が15日に開かれた。損害が明確なケースについては、来週中にも賠償の範囲などを定めた指針が示される見通し。
原子力損害賠償紛争審査会は、福島第一原発事故で経済的な損害を受けた人と「東京電力」との間の損害賠償を円滑に進めるための指針をまとめる。15日の初会合では、損害の状況が報告され、委員からは「緊急に救済が必要なものから優先的に指針を決めるべきだ」などの意見が出された。
能見善久会長は、国の指示で避難した住民の避難費用や休業補償など損害が明確なケースについては、来週中にも指針を示したいとしている。その上で、出荷制限や風評被害による損失についても協議し、7月をメドに賠償の範囲などを示す最終的な指針をまとめる方針。