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福島第一原発3号機、圧力容器の温度上昇

2011年5月7日 19:41
福島第一原発3号機、圧力容器の温度上昇

 原子炉圧力容器の冷却に向けた作業が進む福島第一原子力発電所の1号機で原子炉建屋の空気の浄化が始まり、放射性物質の濃度が下がり始めたと「東京電力」が発表した。一方、3号機では圧力容器の温度が上昇していて、対策が必要になっている。

 福島第一原発の1号機では、5日から放射性物質で汚染された空気を吸い出し、フィルターに吸着させて浄化する装置の運転が始まっている。東京電力によると、放射性物質の濃度は運転開始直後に高くなったが、その後、低下が続いているという。東京電力は建屋内の空気を吸い出す際に放射性物質が舞い上がったものの、装置が順調に稼働し、濃度が下がったと分析している。8日に作業員が原子炉建屋に入り、浄化作業の進み具合などを詳しく調べる予定。

 一方、3号機では圧力容器の温度が上昇している。圧力容器下部の温度は先月30日には113.1℃だったが、7日は149.6℃で1週間で36.5℃上昇した。圧力容器に注入する水が途中で漏れている可能性があるという。東京電力は水を注入する配管を別の系統に変えて、3号機の冷却を進める方針。