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梅毒“1万人超え” キスだけで感染の恐れも 特徴は「気がつきにくい」

2022年11月3日 1:24
梅毒“1万人超え” キスだけで感染の恐れも 特徴は「気がつきにくい」

性感染症「梅毒」に感染した人が急増し、現在の方法で統計を取り始めた1999年以降、初めて1万人を超えました。感染拡大の要因である梅毒の特徴などについて解説します。

■梅毒“1万人超え” 特徴は「気がつきにくい」

有働由美子キャスター
「性感染症の梅毒に感染した人の写真では、腕やおなかに赤い発疹があります。感染の早期では、腫れや全身に赤い発疹が出ることがあって、症状が進むと最悪、死に至るケースもあります」

「この梅毒に感染した人が今、急増しています。まだ、1年が終わっていないですが、現在の方法で統計を取り始めた1999年以降、初めて1万人を超えました。年代別で見てみますと、男性は幅広い年代で広がっているんですが、女性は20代と30代が75%を占めていて、特に20代の感染が多くなっています。何がおきているのでしょうか」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「梅毒は誰でもかかるリスクのある性感染症です。銀座ヒカリクリニックの剣木医師によると、主に性行為で感染しますが、キスで感染する恐れもあるんです。自分に心当たりがなくてもパートナーから感染することもありますし、最近では、マッチングアプリやいわゆる“パパ活”をきっかけに不特定多数の人々と性行為して感染するケースも増えてきているといいます」

「さらに感染が広がる要因として『感染に気がつきにくい』という特徴があります。早期には痛みやかゆみなどの症状が出ないこともありますし、もし、症状があっても治療せずに消えてしまうこともあるんです。そのため、知らないうちに別の人にうつしてしまうリスクがあるといいます」

■「性教育」圧倒的に不足? 重要なのは「早期発見・治療」

有働キャスター
「気づかないうちに感染しているとなると怖いですよね、辻さん」

辻愛沙子・クリエイティブディレクター(『news zero』パートナー)
「背景にあるのは、圧倒的な『性教育不足』なのではないかなと思います。避妊や、妊娠出産はもちろんですし、性感染症もタブー視せずにちゃんと教えるべきだと思います。例えば、『こんなものがこんな経路でうつるよ』とか、『こんな検査がここで受けられるよ』とか。責任ある大人であれば知っておくべきことなのではないかなと思います」

有働キャスター
「検査が身近になればと思いますが、梅毒は放置すれば重症化もありますので、『早期発見・治療』が大事です。気になる症状があったり、パートナーの感染がわかったりしたら、どの医療機関でも検査可能ですし、保健所で匿名・無料で検査できる地域もありますので、心配な場合は、ぜひ検査を受けてみてください」

(11月2日放送『news zero』より)

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