袴田巌さん再審 午後に判決へ 最大の争点は衣類の血痕の「赤み」 静岡地裁
58年前、静岡県の一家4人殺害事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審=やり直しの裁判は26日に判決が言い渡され、無罪となる可能性が高くなっています。
袴田巌さんは1966年、旧清水市で一家4人を殺害したとして死刑が確定しましたが、去年、東京高裁が裁判のやり直しを認め静岡地裁で15回の再審公判が開かれました。最大の争点は犯行着衣とされる「5点の衣類」についた血痕の「赤み」です。
弁護側は長い期間みそ漬けされた衣類に血痕の「赤み」が残ることはあり得ず「捜査機関に証拠がねつ造された」と無罪を主張、一方、検察側は「赤みが残ることはある」とし、ねつ造は「実行不可能な空論」と再び死刑を求刑しています。
裁判には、長い拘禁生活で精神をむしばまれた袴田さんに代わり、姉のひで子さんが出廷します。
姉・ひで子さん(91)「もちろん無罪を期待しています。58年闘ったから、いい加減にしてほしいと思う」
判決は午後2時から静岡地裁で言い渡されます。