救急隊が誤って“死亡”と判断 搬送せず
先月31日、青森消防本部の救急隊が倒れていた女性を実際は息があるのに「死亡」と誤って判断し、救急搬送をしなかった。1日になって消防本部が会見を開き陳謝した。
吉崎消防長「傷病者を死亡状態にあるものと誤認し、結果として医療機関への搬送が遅れた事態に至ったことは、誠に申し訳なく、心よりおわびを申し上げる次第でございます」
青森消防本部によると、先月31日午前9時すぎ、青森市内の住宅で50歳代の女性がうつ伏せで倒れているのを安否を確認するために訪れた警察官が見つけた。通報を受けて6分後に到着した中央消防署の救急隊長は呼吸や脈、瞳孔の反応を確認せずに、皮膚の状態などから死亡と判断し、救急搬送をしないで引きあげた。このあと救急隊が帰った4分後に女性がうめき声を上げ、脈もあったため、警察が再度119番通報し、女性は結局、最初の通報から20分たって搬送された。
病院に運ばれた女性は脳疾患と診断され、入院して手当てを受けている。
消防本部は、「搬送の遅れによる病状への影響はない」としているが、状況判断が誤っていたとして再発防止策を作るとともに、関係者の処分を検討している。