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蔵王の登山者らに注意喚起 宮城

2014年10月1日 21:36
蔵王の登山者らに注意喚起 宮城

 多くの犠牲者が出ている御嶽山の噴火を受け、去年から火山性地震が増えている蔵王でも緊急の対応をとっている。宮城県は1日、蔵王にある避難小屋の安全点検などを行った。

 観光客「(Q:突然、噴火が起きたら?)いやー、どう行動とるか想像つかない」「避難場所があれば近くの避難場所へ行く。なければ呼吸できるよう、手で(顔を)守り、タイミングをみて動く」

 仙台管区気象台によると蔵王では去年から火山性地震が増えていて、特に8月は1か月間で去年1年間の半分にあたる約106回の地震が観測された。ただし、噴火がただちに起こるという兆候は見られないとしている。

 しかし、御嶽山の噴火は突然だったことから、1日、県の職員らが頂上付近のレストハウスを訪れ、噴火に遭遇した場合にはここへ逃げ込むよう観光客らに呼びかける紙を貼り出した。

 また、避難小屋では壁や天井をハンマーでたたいて亀裂がないかなどを調べた。この避難小屋は悪天候の際の避難用として設置されたものだが、壁や天井のコンクリートの厚さは30センチあり、小さな噴石であれば耐えられるという。

 宮城県観光課・高橋剛彦課長「蔵王だけでなく他の山でも(噴火の)可能性あると認識。来年度以降に向けてやれる部分はできるだけ早く対策を立てたい」

 蔵王の噴火については、国土交通省が被害の想定やハザードマップを今年度中に作る予定で、完成後は関係機関が噴火した場合の避難計画などを話し合うことにしている。