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【解説】秋篠宮さま 58歳の誕生日迎える 会見でうかがえた“合理的”なお人柄

2023年11月30日 19:27
【解説】秋篠宮さま 58歳の誕生日迎える 会見でうかがえた“合理的”なお人柄
秋篠宮さまは11月30日、58歳の誕生日を迎えられました。会見に参加した宮内庁担当の笛吹雅子記者が、会見での印象などについて解説します。

■会見で感じられた秋篠宮さまの“合理的なお人柄”

藤井貴彦キャスター
「笛吹さんは秋篠宮さまの会見に参加しましたが、どんな印象でしたか?」

宮内庁担当 笛吹雅子記者
「秋篠宮さまの合理的な考え、ご性格というか、お人柄がよく分かる会見だったと思います。日頃考えておられることを率直に、丁寧に語られていたと感じました」

「秋篠宮さまの記者会見は、手元に紙を置かずに、その場で記者に聞いて答えられていくというスタイルです。記者会からは事前に質問を5問伝えていて、関連の質問も受けられました」

藤井キャスター
「今回、会見が1時間以上に及んだということですが、手元に紙がないということは、宮内庁の職員も、その場で初めて答えの内容を聞くということなのでしょうか?」

笛吹記者
「質問は事前には伝えてありますので、大まかには分かっているかもしれませんが、その場その場で記者に聞きながら進めるスタイルなので、側近幹部たちも秋篠宮さまが何をどういう言葉で答えられるかと、前のめりに聞いている、そんな会見です」

陣内貴美子キャスター
「笛吹さんは先ほど『合理的なお考えが伝わる会見だった』と言っていましたが、どういった点で、そう感じたんでしょうか?」

笛吹記者
「秋篠宮さまは会見の中で、改修工事の後、本邸の中に佳子さまの部屋を設けなかった理由について『いずれ家を出て行くであろう娘たちの部屋を用意すること自体が、ある意味無駄になる』と述べられていました。この『無駄』というのは、合理的な秋篠宮さまらしいお言葉だったと思います。一方で、佳子さまや悠仁さま、お子さまの関心事や考えを尊重される父としての顔ものぞいた会見でした」

■「ぐずぐずしていた」と“反省” 佳子さまと“別居”の公表遅れに…

藤井キャスター
「ほかには具体的に、どんなお話をされたのでしょうか?」

笛吹記者
「話題は多岐にわたり充実していた会見だと思いましたが、『佳子さまの住まいが(ご一家とは)別であることの公表が遅れた理由』や『秋篠宮家へのバッシングともとれる報道やSNS上の声』などに言及されました」

「佳子さまの部屋を本邸に設けなかったことを当初公表しなかった理由については、家の中のどこに住んでいるかはプライベートなことであると、また、セキュリティー上のことなどを挙げられました。改修工事は職員部分の増築が66%と大きかったこともあり、意見集約に時間がかかったという話もされていましたが、住まいやプライベートをどこまで公表するのか、秋篠宮家だけでの問題ではなく、皇室全体のことにも考えをめぐらせられたのだと思いました」

「そして、その公表が遅れたと“反省”を語られましたが、最終的に公表する際にご自身が『かなりぐずぐずしていた』『引き延ばしてしまった』という表現には人間味があり、率直に語られたのだろうと感じましたし、『非常にタイミングとして遅くなった』と自らの“反省”として、はっきりと述べられていたことには驚きました」

■「正確な情報をタイムリーに…」 バッシングなどの声に向き合う認識示される

藤井キャスター
「一方で、秋篠宮家に対するバッシングともとれる報道やSNS上の声について、自らお答えになったのは、少し驚いたという方も多いんじゃないでしょうか?」

笛吹記者
「日頃お考えになっていることを、答えられたのだと思います。会見の中で『どれくらいの人がそういう意見を書き込んでいるのかによって違う』として『調べてみる必要はある』と。そして、そういった声に向き合うには『宮内庁のホームページなどでよりポジティブに』、つまりこれまで以上に、という意味だと思いましたが『正確な情報をタイムリーに出していくことが大事』との認識を示されました」

■誕生日の会見 今後の皇室について考える機会に

笛吹記者
「紹介したのは一部になってしまいますが、1年に1度のお誕生日の会見というのは、日頃考えられていることや、いま何にご関心があるのか、そのお人柄も含めて、とてもよくわかるよい機会になります」

「秋篠宮さまはこの会見の中で、皇室の高齢化と皇族の減少についても語られ、今のシステムでは“必然”という表現を使われています。どうおっしゃったかと言うと、女性皇族は結婚すれば皇室を離れられるという『今のシステムで、次の世代がいなければ皇族の減少は必然』であり、皇室のご活動についても『何らかの見直しを行うことが必要』と述べられました」

「このように、普段から考えを深められていることを、おもてに出される、自らの言葉で述べられる、というのが記者会見の機会だと思います。私たちも心してこの会見には臨んでいますが、こうした記者会見で思いに触れて、今後の皇室について、私たちがどう考えていくのかを含めて、考える機会にできればと思います」