海保、大型巡視船「さつま」を口永良部島へ
29日午前10時前、鹿児島県の口永良部島で噴火があった。気象庁は5段階の噴火警戒レベルを最も高い「レベル5」に引き上げ、地元の屋久島町は住民の全島避難を指示した。
気象庁によると29日午前9時59分ごろ、口永良部島の新岳で噴火が発生した。噴火直後、噴煙が9000メートル以上まであがり、火砕流が海岸線まで到達したのが確認された。これを受けて気象庁は、5段階の噴火警戒レベルを居住地域でも避難が必要なレベル5に引き上げて厳重な警戒を呼びかけている。
屋久島町は午前10時20分、島民全員に対し、口永良部島からの全島避難を指示した。屋久島町役場によると、現時点で人的被害は確認されておらず、住民を島の番屋ケ峰という高台の建物に集めているという。口永良部島には78世帯130人が住民登録されているという。
噴火を受け海上保安庁は、大型巡視船「さつま」1隻を口永良部島に向かわせている。正午ごろに到着する見込み。噴火の影響がなく、接岸ができれば、全島避難が出された住民を乗せて避難させる可能性もあるという。
口永良部島では去年8月、約34年ぶりに小規模な噴火があり、噴火警戒レベルが3に引き上げられていた。