手術後に急変し死亡…「神奈川県立こども医療センター」が調査結果と再発防止策を公表
神奈川県横浜市にある県立の小児総合病院で2021年、手術を受けた子供の体調が急変しその後死亡する医療事故がありました。病院側は7日、術後の対応が不十分だったなどとする調査結果と再発防止策を公表しました。
この医療事故は2021年、「神奈川県立こども医療センター」(横浜市南区)で手術を受けた子供の体調が急変し術後5日目に死亡したものです。病院側は外部の専門家を加えた調査委員会を設置していましたが、その調査結果を7日に公表しました。
報告書では、手術は適切だったとした上で術後に発症した発熱や下痢、おう吐などの症状に対し、適切な対応を行わなかったなどとしています。
また、適切な対応ができなかった理由として、医師の体制の脆弱性を挙げたほか、医師や看護師の間のコミュニケーションが不十分であったと指摘しました。
黒田達夫総長は「適切な対応が行われていれば救える命だった可能性が高い」「チームワークがうまく機能しなかったことが原因のひとつ」としました。
一方、遺族は報告書に対し、「(医療従事者間の)コミュニケーション不足によってわが子の命が奪われたとされることに、遺族として憤りを覚える」などとしています。