三重県が捕獲したクマを無断で滋賀県多賀町に放した後、町内で女性がクマに襲われた問題で、女性を襲ったクマは三重県が放したものではなかったことがわかった。

　この問題は先月、多賀町で、女性がクマに襲われて重傷を負い、三重県がこのクマについて、「１０日前に多賀町で放したツキノワグマかもしれない」と発表していたもの。三重県などによると、女性が襲われた現場で採取したクマの毛と、県内でクマを捕獲した際に採取していた血液についてＤＮＡ鑑定したところ、女性を襲ったクマと三重県が放したクマは別の個体だったことがわかったという。

　この問題を巡って、三重県は先月、滋賀県に謝罪していた。三重県は、「滋賀県に無断で放したことにかわりはなく、マニュアルの見直しなどを引き続き行う」としている。