規制委、美浜原発3号機の審査打ち切り示唆
原子力規制委員会の田中委員長は1日、運転期間の延長を目指す福井県の美浜原発3号機について、最大の地震の想定を8月末までに決められない場合、審査を打ち切る可能性を示唆した。
原発の運転期間は原則40年と定められているが、1回に限り最大20年の延長が認められている。美浜原発3号機の運転の延長が認められるには、運転40年目となる来年11月末までに新たな規制基準の審査と老朽化対策の審査の両方に合格する必要がある。審査は4月から始まっているが、美浜原発に影響を及ぼし得る最大の地震の想定をめぐって、規制委員会と関西電力の間で意見の食い違いが続いている。
1日に会見した規制委員会の田中委員長は、来年11月末の期限までに全ての審査を終了するには、今年8月までに地震の想定が固まっている必要があるとして、それが決まらない場合は審査の打ち切りもあり得るとの認識を示した。審査が打ち切られれば、美浜原発3号機は廃炉に追い込まれる可能性が高くなる。