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小型機墜落 エンジントラブルの可能性も

2015年7月27日 12:07
小型機墜落 エンジントラブルの可能性も

 東京・調布市で小型飛行機が住宅街に墜落し機長や住民ら3人が死亡した事故はなぜ起きたのか。事故原因の可能性について専門家に聞いた。

 小型機の墜落を目撃した人は、機体の様子がおかしかったと証言した。

 救助に関わった住民「(機体が)上空でひっくり返って反対になって、横が上になっててぐるんとひっくり返っていた」

 目撃した人「まず機体が揺れて持ち直してから、破裂音がした。そうした左に直角ではないが、徐々に滑り落ちるように(流れて墜落した)」

 専門家は、エンジントラブルが事故の原因ではないかと指摘している。

 元ANA機長・樋口文男氏「可能性として最も高いのはエンジンそのものの出力低下。(映像を見ると)離陸していく飛行機の力強さの音ではないように聞こえた。離陸直前なのか離陸後なのか、どこかの段階で推力の低下があった。その理由はエンジンそのものの故障(の可能性)。速度がないと操縦ができない。舵がきかなくなる。ほとんど失速に近い状態で住宅地の方に(機体が)まわってずれていった」

 一方、小型機の管理・整備をしている日本エアロテックによると、墜落した機体は22日にテスト飛行した際には異常はなかったという。事故原因を調査する運輸安全委員会の調査も26日から始まっている。この機体にはフライトレコーダーやボイスレコーダーはついておらず、飛行記録は確認できないため、今後、飛行場の担当者が事故機と無線でやりとりしていた交信内容などを確認することにしている。