データ改ざん問題 19件でデータ流用確認
杭(くい)打ち工事のデータ改ざん問題で、旭化成側は2日午後4時から都内で会見を開き、傾いたマンションの現場代理人が関わった19件でデータの流用が確認されたと発表した。
旭化成建材・堺正光取締役常務執行役員「41件の全対象物件に対し、現時点で横浜市所在マンションを含む19件にデータ流用等の事実を確認しております」「横浜市所在マンションの現場代理人以外にも複数名によるデータ流用等が確認されています」
旭化成・平居正仁代表取締役副社長「複数の人たちがこのようなあってはならない施工報告書の中におけるデータの流用みたいなことを起こしてしまった」「管理責任を感じているということは、明らかに申し上げられますが、どこに原因があったのかについては、ご返答できる状態になっていない」
旭化成側は会見で問題の現場代理人が杭打ちに関わった建物は、これまでの41件に加えて、さらに2件あったとした上で、このうち19件でデータ流用が確認されたと明らかにした。1件はまだ調査中だとしている。
このほか、問題の現場代理人以外が関わった複数の建物でもデータ流用が見つかったとも明らかにした。旭化成側は、データの流用は、工事の不具合を隠蔽(いんぺい)するためではなく、「施工報告書をしっかり作成するという意識が足りなかったという印象がある」として、施工報告書の作成がいい加減で、それをチェックする体制が不十分だったとの認識を示した。