サリン事件遺族らシンポジウム「死刑」語る
オウム真理教による地下鉄サリン事件からまもなく21年。13日、東京都内で遺族や関係者らによるシンポジウムが行われた。
シンポジウムは「地下鉄サリン事件被害者の会」などの主催で開かれ、地下鉄サリン事件に関する「死刑」について意見が交わされた。
事件では麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚を含む、10人の死刑判決が確定している。会場では、事件の被害者と遺族7人のインタビューが上映され、「親として死刑のボタンを押したい」など死刑を望む声が多く聞かれた。被害者の会代表の高橋シズヱさんは、死刑執行に遺族の立ち会いを求める要望書を法務省に提出する予定だと話した。
一方、その後に行われた弁護士やジャーナリストによるディスカッションでは、「被害者の遺族が死刑を望むのは自然な感情だが、制度としての死刑には冷静な社会的議論が必要だ」といった意見も交わされた。