“夏の風物詩”鵜飼いの鵜が大量死 三次市
広島県三次市の夏の風物詩観光鵜(う)飼いの鵜が大量に死亡していることが分かった。6月に開幕する観光鵜飼いの開催が危ぶまれている。
450年の伝統を持つ三次の観光鵜飼いは3人の鵜匠がそれぞれ7羽程の鵜を操る。主役の鵜がアユを捕獲し水面に浮かび上がって来るのが一番の見せ場。
広島県三次市粟屋町にある鵜の飼育場では25羽を飼育していたが1月下旬から今月までの間に14羽が死んでしまった。
日坂文吾鵜匠会長「手の施しようがなく、どうしていいか分からない状態」
今年1月下旬の寒波の時期に1週間程水に入れなかったのが原因で、脱水による腎臓の障害が死因と分かった。鵜飼いを運営する三次市観光協会では、6月1日から始まる「鵜飼い開き」までに新たに10羽の鵜を購入する予定。
三次市観光協会・政森進専務理事「大ピンチですが、これを逆転して、(観客)4500人を目指して頑張りたい」
三次の鵜飼いは去年県の無形文化財に指定されたばかり。
三次市・増田和俊市長「想定しない事態だが、6月1日から進めるように努力したい」
新しい鵜は5月中旬に入って来る予定。普通は3年から4年をかけて調教する鵜を2週間程で本番に投入する緊急事態となっている。