大塚家具の株式巡る裁判 勝久氏が全面勝訴
大塚家具の株式を巡り、創業者の大塚勝久前会長と娘の久美子社長が争っていた裁判で、東京地裁は11日、久美子氏側に15億円の支払いを命じる勝久氏全面勝訴の判決を言い渡した。
この裁判は、大塚家具の大塚勝久前会長が、娘の久美子社長が取締役を務める資産管理会社「ききょう企画」を訴えていたもの。勝久氏は大塚家具の株式約130万株を「ききょう企画」に譲渡したが、久美子氏が株を自らの名義にしたため、株の実質的対価として15億円の支払いを求めていた。
この日の判決で東京地裁は「株の譲渡は相続対策が目的で、勝久氏の返還請求は予定されていなかった。ただ、あくまで関係者の信頼関係の継続を前提とした合意であり、勝久氏と久美子氏の信頼関係は失われている」として、勝久氏の請求を全面的に認め、ききょう企画に対して15億円を支払うよう命じた。