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九州新幹線脱線 事故調査官を現地に派遣

2016年4月15日 16:09

 地震により、九州新幹線の回送列車が脱線した事故で、国の運輸安全委員会は、車両や現場の状況を調査するため、事故調査官3人を、現地に派遣した。

 この事故は、地震発生時、熊本駅から熊本総合車両所に向かっていた九州新幹線の回送列車の車輪が線路から外れ、脱線したもの。JR九州などによると、熊本駅から、約1.5キロ南を走行中に、運転士が激しい揺れを感じて非常停止したところ、6両編成すべての車両の車輪が、線路から外れて、脱線していたという。

 地震発生の際、列車は時速約80キロで走行していたが、回送列車だったため、乗客はおらず、運転士にけがはなかった。

 国土交通省によると、新幹線の脱線事故は、2004年の中越地震による上越新幹線事故など、これまでに4件あるが、すべての車両の車輪が脱線したのは、今回が初めてだという。

 また、JR各社は中越地震以降、新幹線に脱線防止のための補助レールを設置する対策を進めているが、事故があった場所には設置予定はなく、取り付けられていなかった。

 国の運輸安全委員会は、15日午前、事故調査官3人を派遣し、車両や現場の状況の調査を行っている。