入試に「女子枠」東工大で…低すぎる“理系女子”割合
東京工業大学は、2024年度入学の入試から女子学生を増やすため入試で「女子枠」を導入することを発表しました。「女子枠」を導入するのは一般入試以外のいわゆるAO入試と学校推薦についてです。
■低すぎる…日本の理系女子学生の割合
日本の理工学系の大学などで学ぶ女子学生の割合は、世界的に見ても低くなっています。アメリカのマサチューセッツ工科大学は48%、イギリス・ロンドンのインペリアル・カレッジは40%。これに対して、東工大では現在、女子学生の比率はおよそ13%にとどまっています。(いずれも学士課程の割合)
東工大は「女子枠」の導入で、この数字を20%以上に引き上げることを目指しているといいます。
■「女子枠」いつから?どれくらい?
まず、2024年度入学の入試から物質理工・情報理工など4つの学部で「女子枠」を実施します。2025年度入学の入試からは、6つの学部全てで、募集人数あわせて1028人のうち、約14%にあたる143人の「女子枠」を設けます。これに、一般入試の合格者などを加えると、学年全体で女子学生の割合は20%を超える見込みだといいます。「女子枠」はすでに名古屋工業大学などでも導入されていますが、東工大によると、この規模で実施するのは異例だということです。
■入試改革も…「統合」への影響はナシ
また東工大は、2024年度中をめどに東京医科歯科大学との統合に合意していますが、入試については当面それぞれの制度を維持するとしています。そのため「女子枠」は東工大だけが実施することになります。