熊本被災地に笑顔を「ホスピタルクラウン」

病院を訪問して子どもたちに手品などを披露する「ホスピタルクラウン」と呼ばれるピエロがいる。地震の被害にあった熊本を元気づけようと、3人のピエロが熊本県御船町の保育園を訪れた。
今月3日、御船町の御船昭和保育園にやってきた3人のピエロ。普段は病院を回り、子どもたちに笑顔を届けるボランティアをしている。
3人の中に新人のピエロがいた。福岡県宗像市で建築士をしている「みかん」さん(47)。2014年のイベントでピエロにふんしたことがきっかけで、「子どもたちを笑顔にしたい」とホスピタルクラウンを目指すようになった。先輩のピエロについて1年以上、見習いを続けた「みかん」さん、今年3月、ようやくホスピタルクラウンの認定を受けた。
3人のピエロと子どもたちがご対面。中には、あっけにとられる子どもたちも…しかし、風船を使ったパフォーマンスが始まると、子どもたちの笑い声がはじけた。
続いて「みかん」さんのパフォーマンス。取り出したのは中身が真っ白の絵本。この本に子どもたちがおまじないをかけると…真っ白だった中身に絵が現れた。これには子どもたちも大喜びだ。
一連の地震の影響で御船町では3日現在、住宅約530棟が被害を受けた。子どもや高齢者など1200人以上が今も避難所での生活を強いられている。
「みかん」さんたちは、熊本にいた3日間で10か所以上の避難所を回った。最後の訪問先となった保育園では、子どもたちから手作りのメダルを贈られた。
「みかん」さんは語る。「ふっと心が緩んで和んでくれるような、そんな空気を醸し出せるようなクラウンになりたい」