三菱自動車「本社から不正指示」報告書入手
三菱自動車の燃費偽装問題で、三菱自動車が「本社から子会社に不正の指示があった」との報告書をまとめていたことが分かった。
燃費データの測定は三菱自動車の子会社が行っていて、他社との燃費競争の中、データが改ざんされた4車種は、目標が5回にわたり引き上げられていたことが分かっている。
日本テレビが入手した三菱が社内調査の結果をまとめた報告書によると、データを改ざんした子会社の当時の管理職が三菱自動車本社・性能実験部の当時の管理職に、燃費目標達成に必要なデータが取れなかったことを相談した際、都合の良いデータを抽出するよう不正を指示されたとしている。
また、この子会社の管理職は社内調査に対し、「過去の経験から目標達成は厳しいと認識し、再三の目標の引き上げに疑問を持っていた」などと話していることも分かった。
さらに報告書では、2012年の会議の席で当時の開発本部長が「発売時に燃費が一番でなくてはならない」と発言していたなどとしていて、改ざんの背景には「燃費目標達成のプレッシャー」や「性能実験部の閉鎖性」「開発部門上層部の高圧的な言動によるもの言えぬ風土の醸成」などがあったとしている。
三菱自動車は11日の会見で、不正の指示については「調査中」と明言を避けるなど報告書の詳細な内容については明らかにしていないが、国土交通省には11日に報告していて、国交省は今後、報告内容の事実関係を調べる方針。