舛添都知事 辞職の意向を固める
政治資金の使い方などを巡る一連の問題で、東京都の舛添知事が辞職の意向を固めたことが分かった。都議会で不信任決議案を可決される見込みになったことを受けたものとみられる。
舛添知事は、14日までの予定から2時間ほど早めて登庁した。口を真一文字にし、厳しい表情だった。14日の午後2時から15日の未明まで続いた都議会・議会運営委員会では、与党、自民党・公明党を含む、全会派が一致し不信任決議案を提出することを決めた。最大会派・自民党は直前まで「自発的な辞職」に向けて、舛添知事と水面下の話し合いを進めたが、舛添知事が辞職を拒否したため、不信任案の提出に踏み切った形。
都議会自民党・宇田川幹事長「政策の協議をした中で、都政をより高みに上げられる人だと思ったからこそ(選挙の際に)一定の協力をさせていただいたことは事実ですから、こうなったことは残念に思っています」
共産党都議団・大山幹事長「都民の皆さんの許せないただちに辞任してほしいという世論が都議会を動かした」
一方、舛添知事は、14日の議会運営委員会の理事会で自身の進退について、「都政の混乱を招きたくない。リオオリンピックまで解散や辞職について待ってほしい」と涙ながらに話していた。しかし、東京都の関係者によると不信任案が全会派一致で出され、15日の本会議で可決される見込みとなったことを受けて、舛添知事は辞職の意向を固めた模様。
舛添知事は、これから都議会議事堂の議長室を訪れ辞表を提出する見通し。都議会議事堂の議長室には辞表を提出した後、舛添知事に対し説明を求めようと、多くの報道陣が集まっている。
舛添知事は、政治と金の問題で辞職した猪瀬直樹前知事の後を受けて2014年の東京都知事選に「金にクリーンな政治」などを掲げて無所属で立候補して当選したが、自らも2年4か月で辞職に追い込まれることになった。
都議会では15日午後1時から本会議が行われるが、都議会、そして都民に対して、辞任に至った気持ちの変化などについてどのように説明するのか注目。