ため池決壊の恐れ…避難勧告も 高松市
活発な梅雨前線の影響で、22日夜から23日未明にかけて激しい雨が降り、香川県高松市の女木島では、ため池が決壊する恐れがあるとして、付近の住民に避難勧告が出されている。
香川県によると、22日からの大雨で女木島では119ミリの雨が降り、住吉池で決壊の恐れがあるとして、72世帯・111人に避難勧告が出され、6世帯・6人が近くの小学校体育館に一時避難した。
高松市などによると、住吉池の内側が崩れている上に、山からの雨水の流入が止まらず、作業は難航しているという。
また、小豆島町の県道・神の浦吉野線脇ののり面が幅約20メートルにわたって崩壊するなど、23日午前11時現在、香川県内では4か所が全面通行止めになっている。
高松地方気象台によると、高松では22日朝から23日午前10時までに79ミリの雨量を観測していて、6月の平年雨量約150ミリの半分が一日で降ったことになる。
一方、岡山県では降り始めからの雨量が笠岡市で130ミリ、倉敷市で85ミリ、岡山市で71.5ミリなどを記録した。この雨で県西部を流れる小田川は一時、危険氾濫水位に達した。また、道路脇の斜面が崩れるなどして、井原市や倉敷市で通行止めや片側通行となる県道が出ている。
さらに、土砂災害の恐れがあるとして、倉敷市の児島、玉島、水島地区で合わせて約1万6000世帯に避難勧告が出された。23日午前7時40分にほとんどの地域の避難勧告は解除されたが、裏山の土砂崩れがあった児島下之町では23日午後2時現在も5世帯に出されている。
交通機関ではJR山陽線が金光駅から広島県の糸崎で23日の始発から午前10時まで運転を見合わせ、通勤、通学の足に影響が出た。