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頸がんワクチン研究内容巡り 信州大調査へ

2016年6月27日 23:40

 子宮頸がんワクチンの副反応の原因究明を行っている信州大学の教授をトップとした国の研究班の研究発表に対し、一部報道などで研究内容に対する疑いが指摘されていることを受け、信州大学は27日、調査委員会を設置することを決めた。

 信州大学の医学部長である池田修一教授は、子宮頸がんワクチンの副反応に関する国の研究班の代表者として、今年3月、「子宮頸がんワクチンの接種後に副反応の出ている患者の脳には障害が出ていて、そのワクチンを打ったマウスの脳にのみ緑に光る『自己抗体』が見られた」という内容の発表をしていた。

 しかしその後、実験の詳細な内容が明かされないことなどから、一部報道で実験自体への疑いが指摘されていた。この指摘を受けて、信州大学は27日、調査委員会を立ち上げて発表された内容について大学内で調査を行うことを決めた。

 信州大学によると調査内容や対象者については、今後決めるということだが、他のワクチンを打った場合でも同じようにマウスの脳が緑に光るのかなどを中心に確認するという。

 また池田教授は、同じ3月の研究発表で、「子宮頸がんワクチンの副反応が出た女性には、特定の遺伝子を持つ人が多い」という内容も発表していたが、発表後の4月に厚生労働省は「少数のデータであるため、確かなものとは言えない」と異例のコメントを出している。