燃費偽装で三菱自が会見 机上でデータ算出
軽自動車の燃費を偽装していた問題で、三菱自動車は26日、国土交通省に調査内容を報告し、午後5時現在、記者会見を行っている。偽装した4車種のうちの一部について国に提出するデータをとるための走行試験自体を行っていなかったことを明らかにした。
三菱自動車は4車種の軽自動車で燃費データを偽装したことを公表しているが、26日の会見で相川哲郎社長は、このうち一部の車については実際に車を走らせてとる必要があるデータについて走行試験を行わず、燃費の目標の数値に合わせる形でデータを机上で算出していたことを明らかにした。
この背景として、2010年代の軽自動車の新車開発競争の中で、幹部が出席する社内会議で燃費の目標が繰り返し引き上げられていたこともわかった。ライバル企業が軽自動車の燃費を向上させていく中で、高い目標値を達成したと見せかけるために偽装が行われたとみられる。
さらに、三菱自動車は1991年にはすでに国の規定と違う測定方法でデータをとっていたことも明らかにした。偽装が行われていた対象はさらに広がる可能性がある。
三菱自動車は、調査はまだ途中で全貌解明には時間がかかるとしている。