宮内庁長官 陛下の憲法上の立場を強調
宮内庁長官は14日の会見で、天皇陛下の憲法上の立場を改めて強調した。
天皇・皇后両陛下は14日夕方、4日間の静養を終え、葉山御用邸を出発された。その際、見送る地元の人に笑顔で手を振られた。そして午後6時頃、おすまいの御所へと戻られた。
天皇陛下の「生前退位の意向」についての報道が出て以来、姿を見せられたのは初めてのこと。
これに先立ち、宮内庁の風岡長官は定例会見を行い、「生前退位の意向を宮内庁に示された事実はない」と述べて、改めて一連の報道を否定した。
その上で、天皇陛下は「憲法上の立場から制度についての具体的な言及を控えておられる」と述べて、憲法第4条によって陛下が国政に関する権限を持たない立場にあることを強調した。
さらに「活動の中でいろんなお考えを持つことは自然なこと」としつつも、陛下の意向を「第三者が推測したり、解説したりすることは適当ではなく、コメントを差し控えたい」と述べている。