反対派を強制排除 政府が沖縄で工事再開
政府は22日朝、沖縄県東村のアメリカ軍北部訓練場で、中断していたヘリコプターの着陸帯「ヘリパッド」の移設工事を再開した。警察は工事を止めようと座り込んでいた市民を排除し、激しいもみあいとなった。
政府は22日朝から、沖縄県東村でヘリパッドの移設工事を再開した。これに先だってヘリパッド予定地に続く県道では、移設に反対する市民ら100人以上が、工事の再開を止めようと座り込み、数十台の車で県道をふさいだ。しかし、午前5時半ごろ、全国から派遣された数百人の機動隊員が出動し、市民の排除やふさいでいた車の撤去などを進め、激しいもみあいとなり、ケガ人も出た。
沖縄県・翁長雄志知事「政府が警察力をもちいて住民を強制的に排除する事態が生じていることは、県民に大きな衝撃と不安を与えるものであり、誠に残念であります。強硬に工事に着手する政府の姿勢は到底容認できるものではなく、強く抗議致します」
ヘリパッドの移設は、アメリカ軍北部訓練場の約半分を返還する見返りとして進められたが、移設先近くの住民らが騒音が激しくなるなどとして反発し、工事が遅れていた。
一方、政府は普天間基地の辺野古への移設問題で、国は指示をした「埋め立て承認取り消しの撤回」を行わないのは違法だとして、沖縄県を再び提訴した。