教科書会社“不適切”営業活動 新たに3社
高校の教科書などを発行する「大修館書店」が自社の教科書を採用した高校に教材を提供していた問題で、大阪や広島などの3社の教科書会社が不適切な営業活動をしていたことがわかった。
この問題は、「大修館書店」が、自社の教科書を採用した高校に教材を無料で提供していたもので、文部科学省は「教科書の採用に疑念を生じさせる行為」だとして、高校の教科書を発行する39社を対象に調査を行った。
その結果、東京都の「教育芸術社」、大阪市の「新興出版社啓林館」、広島市の「第一学習社」の3社が、不適切な営業活動をしていたことがわかった。
これらの教科書会社は、19都府県の公立と私立高校140校に、音楽の楽譜や合唱曲が入ったCD、教師用の指導書など約336万円相当を無料で提供していたという。
また、大阪市にある「日本文教出版」は、検定中の教科書を教員に見せ、謝礼として1万2000円を渡していた。
文部科学省は、今後新たな問題が起きた場合は、教科書を発行できないなど厳しい措置を検討するとしている。