豊洲市場の工事費用 後に840億円上乗せ
東京・豊洲市場の建物の建設工事を巡り、工事費用が東京都が大手ゼネコンにヒアリングを行った後に約840億円上乗せされていたことが分かった。
豊洲市場の青果棟など主要な3つの建物の建設工事を巡っては、2013年11月に628億円の予定価格で最初の入札が行われたが、「資材費や人件費の高騰」などの理由で不調に終わった。その後、再入札に向けて都が大手ゼネコンからヒアリングを行った結果、工事の予定価格が407億円引き上げられたほか、翌年度に行う工事分として432億円の予算が計上され、工事費用が合わせて約840億円上乗せされていたことが分かった。
この結果、2014年2月に行われた再入札では、当初の1.6倍の予定価格の約1035億円で大手ゼネコンが落札した。都は、「入札不調の原因を調査するためにヒアリングを行った。それ自体は一般的だ」と説明しているが、小池知事が設置した市場問題プロジェクトチームは、上乗せした金額が資材費や人件費の高騰に見合ったものなのか、今後、検証するものとみられる。