原発事故賠償責任 事業者の“上限”を検討
原発事故が起きた際に、電力会社など事業者の賠償責任に上限を設け、超えた分は国民負担で補う案の国による検討が始まった。
3日に行われた国の専門部会(原子力損害賠償制度専門部会)で具体的な検討が始まったのは、現在、無制限となっている原発事業者の賠償責任について、上限を設けて超えた分は税金や電気料金で補うなど、国民負担とする案。福島第一原発事故の賠償額が巨額となる中、電力業界から、「今後の原子力事業の担い手確保のため」上限を設けることを求める声が強まっていた。
専門家からは、上限を設ければ、「安全性向上に対する原発事業者の投資が減るのでは」との指摘もある。国の専門部会は、今年度中に賠償制度の見直し案をまとめる方針。