電通に「子育てサポート企業」認定も
新入社員の過労死など長時間労働が問題になっている大手広告会社・電通が、厚生労働省から育児と仕事との両立がしやすい「子育てサポート企業」の認定を受けていたことがわかった。
この子育てサポート企業の制度は、従業員の仕事と子育ての両立に取り組む企業からの申請を受けて、厚労省が認定するもので、認定された企業は証しとして「くるみんマーク」を広告等に載せることができる。
認定条件は、男性従業員1人以上が育児休業を取得することや残業削減の措置があることのほか、労働基準法などの重大な違反がないことだが、東京労働局は、電通が条件を満たしているとして、2007年、おととしの2013年、去年の2015年の3回、認定していた。しかし電通は、違法な長時間労働をさせたとしておととし関西支社が、去年本社が労働基準監督署の是正勧告を受けていた。
是正勧告を受けた後も電通を子育てサポート企業に認定していたことについて、厚生労働省は、「勧告を受けた後でも是正されていれば認定される。今月行った立ち入り調査の結果によっては、取り消しも検討する」としている。